NY外為市場=ドル6週間ぶり安値、軟調な雇用統計受け

ニューヨーク外為市場ではドルが下落し、6週間ぶり安値に沈んだ。2021年2月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration//File Photo)
[ニューヨーク 3日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落し、6週間ぶり安値に沈んだ。10月の米雇用統計は雇用者数の伸びが市場予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)が12月会合でも利上げを見送る公算が大きいという見方が強まった。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数は1.1%安の105.03。一時、9月20日以来の安値となる104.93を付けた。1日としては7月以来最大の下げを記録する勢い。週間でも1.4%下落し、同様に7月以来の大幅な落ち込みとなる見通し。
雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比15万人増と、市場予想以上に減速した。平均時給の前年比での上昇率は約2半ぶりの低水準に、失業率は3.9%に上昇し、2022年1月以来の高水準となった。
ラザードの首席市場ストラテジスト、ロナルド・テンプル氏は、雇用統計は「ゴルディロックス(適温)」的な内容となり、「FRBが追加利上げすべきではないという見方を再確認した」と指摘。「私見ではFRBの利上げサイクルは終了した」と述べた。
米供給管理協会(ISM)が発表した10月の非製造業総合指数も51.8と2カ月連続で低下し、5カ月ぶりの低水準となった。
ドル/円は一時149.18円と、2週間ぶり安値を付けた。その後は0.8%安の149.315円。
週足ではドル/円は0.2%下落し、7月下旬以来最大の下げを記録した。
ユーロ/ドルは1.1%高の1.0735ドル。週足では1.6%上昇と、4カ月ぶりの高さとなった。
ポンド/ドルは6週間ぶりの高値となる1.2389ドルを付けた後、終盤は1.5%高の1.2381ドル。
1日としては1月以来の高い伸び。週間では2.4%高と、2022年11月以来の高さとなる見通し。
ドル/円 NY終値 149.37/149.42
始値 150.21
高値 150.24
安値 149.21
ユーロ/ドル NY終値 1.0729/1.0733
始値 1.0641
高値 1.0746
安値 1.0642