台湾鴻海、第1四半期売上高は過去最高、国際政治の動向注視

世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は4月5日、人工知能(AI)関連製品への旺盛な需要を背景に、第1・四半期の売上高が過去最高となったと発表した。2024年10月、台北で撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[台北 5日 ロイター] - 世界最大の電子機器受託生産企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は5日、人工知能(AI)関連製品への旺盛な需要を背景に、第1・四半期の売上高が過去最高となったと発表した。今後については、世界の政治情勢を注意深く見守る必要があるとの認識を示した。
第1・四半期の売上高は1兆6400億台湾ドル(約495億ドル)と、前年同期比24.2%増加した。LSEGスマートエスティメートの予想(1兆6800億台湾ドル)をわずかに下回った。
堅調なAI需要により、クラウドとネットワーク製品部門の売上高が大きく伸びたと説明した。
アップルのiPhone生産を含むスマート・コンシューマー・エレクトロニクス部門は前年比「ほぼ横ばい」だった。
3月単月の売上高は前年同月比23.4%増の5521億台湾ドルと、同月としては過去最高を記録した。
鴻海は第2・四半期の見通しについて、前期比および前年同期比で増加が見込まれるとしながらも、「世界的な政治・経済情勢の変化の影響を注視する必要がある」との認識を示した。
トランプ米大統領は今週、中国製品に34%の追加関税を課し、対中関税は54%に達した。中国の鄭州市には鴻海が運営する世界最大のiPhone製造施設がある。
同社は5月14日に第1・四半期決算の詳細を発表する。