リアリストが日本被団協のノーベル平和賞受賞に思うこと
「理性に基づく理想」を持つことの大切さ
世界が多極化して核保有国が増え、核兵器関連のテクノロジーが高度化した結果、意図せざるミスが破滅を招くリスクはますます高まっている。私のような現実主義者たちも、少なくとも60年代後半以降は、核抑止政策を支持しつつも、核廃絶を提唱するようになった。
その点では、人間がミスを犯す動物だと知っている現実主義者も、痛ましい経験を通じて崇高な理念を掲げる理想主義者も、目指すところは同じだ。日本被団協のノーベル平和賞受賞は、人間の能力の限界から逃れられない世界において、理性に基づく理想を持つことの大切さを改めて浮き彫りにするものと言えるだろう。
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