コラム

未来のヘアサロンを先取り! 「魔法の鏡」は有機ELのミラーディスプレイ

2016年09月01日(木)06時20分



まるでSF映画のよう サムスングループのアパレルショップ「ビーンポール」でのミラーディスプレイ利用

 サムスン電子はヘアサロンの他にも、グループのアパレルショップ「ビーンポール」にもミラーディスプレイを設置。スーツやコートを試着したときの後ろ姿までチェックできるよう、横や後ろから見た姿を店内のカメラで撮影してミラーディスプレイに表示する。服を自分の体に当ててミラーディスプレイをのぞくと、その洋服の素材やコーディネート、価格などが表示される。

 ミラーディスプレイは色彩表現力豊かな有機ELのモニターでありながら、反射率75%と実際の鏡と変わらない。以前のミラーディスプレイはLCDで反射率も50%程度だったため、自分の姿がよく映らない、または画像が反射してよく見えないなど、使いづらい面があった。新しいミラーディスプレイはディスプレイとしても鏡としても満足できるレベルである。

 サムスン電子はミラーディスプレイの導入が期待される業種として、ジュエリーショップをあげている。サムスン電子が展示会でミラーディスプレイを紹介する時にもジュエリーショップ風の展示している。自分の顔を写してネックレスなどのジュエリーを付けたときどんな感じになるのか、着用した顔が見られる。サムスン電子によると、小売店だけでなく、病院や一般企業からも、受付やエレベーター前などにインテリアとしてミラーディスプレイを設置したいという問合せが来ているという。

プロフィール

趙 章恩

韓国ソウル生まれ。韓国梨花女子大学卒業。東京大学大学院学際情報学修士、東京大学大学院学際情報学府博士課程。KDDI総研特別研究員。NPOアジアITビジネス研究会顧問。韓日政府機関の委託調査(デジタルコンテンツ動向・電子政府動向・IT政策動向)、韓国IT視察コーディネートを行っている「J&J NETWORK」の共同代表。IT情報専門家として、数々の講演やセミナー、フォーラムに講師として参加。日刊紙や雑誌の寄稿も多く、「日経ビジネス」「日経パソコン(日経BP)」「日経デジタルヘルス」「週刊エコノミスト」「リセマム」「日本デジタルコンテンツ白書」等に連載中。韓国・アジアのIT事情を、日本と比較しながら分かりやすく提供している。

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