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サムスン電子「ラジオが聴ける冷蔵庫」を発売した理由は? 韓国人のラジオの時間
90年代までも、韓国の中高生はラジオの深夜番組を聞きながら、リクエストしたい曲や番組で紹介してほしいエピソードをはがきに書いてパーソナリティに送っていた。韓国の30代後半以上の世代は、ほとんどがラジオ番組にはまった思い出を持っている。代表的なラジオ番組はMBCの「星の光る夜に」。この番組のゲストに呼ばれることが一流スターの証とまで言われた。珍問難問続きの高校生人生相談コーナーも面白かった。
MBCは、1995年までラジオ局宛てに寄せられたはがきを展示する「美しいはがき展示会」を開催していた。当時は1日2000通ものはがきがラジオ局に届いたという。自分の便りが選ばれてラジオで紹介されるよう、イラストを描いたり、カラフルにしたり、凝ったはがきを送る人が多く、MBCはそのはがきを捨てるのはもったいないとして展示会を開いたのだ。MBCは2014年、サムスン電子のスマートフォンを使って作成した「デジタルはがき」の公募を行ったこともある。
インターネットの普及とともに、放送局はメールやホームページからリクエストを募集するだけでなく、放送局のWEBサイトからテレビやラジオをリアルタイムで利用できるようにしている。今テレビやラジオで流れている放送を、インターネット経由でパソコンやスマートフォンからも視聴できるようにしたのだ。
地上波放送局は1998年あたりから「見えるラジオ」といって、スタジオ内にカメラを取り付け、生放送でDJやゲスト達の様子を見られるよう動画中継を行った。さらに、放送局ごとにラジオ専用アプリを開発、PCやスマートフォンにインストールすると、インターネット経由でラジオを聴きながら、今流れている曲名を確認したり、見えるラジオを視聴したり、パーソナリティとチャットをするようにリクエストしたり、エピソードを投稿したりできるようになった。
パーソナリティの発言にすぐ反応してチャットで応援したり文句を言ったりできるので、常に番組を作る側とリスナーが双方向でつながっていて生き生きしているのが韓国のラジオ番組の特徴でもある。双方向であるだけに時代を反映した番組作りになっている。昨年受験シーズンには、24時間道路の混雑状況をメインに流す交通放送ラジオ局が、大学受験特集と題して有名予備校講師をゲストに迎え、大学受験対策や入試問題の傾向について解説する特番を何時間も放送していた。生放送らしくリスナーから相談も受け付けていて、受験生の子を持つタクシー運転手さんが電話相談したり、交通放送とは縁がなさそうな専業主婦がチャットで相談したりしていた。
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