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「遊戯王」作者の事故死に見る、マリンレジャーに潜む危険
離岸流に遭遇した時、焦って岸を目指して泳ぐのはNG(写真はイメージです) JodiJacobson-iStock
<範囲の広がるサメ被害、離岸流が発生する海岸、予兆なく落ちる雷──夏の行楽シーズンを前に、マリンレジャーで気をつけたい海に潜む危険とその対応策についておさらいする>
今年はコロナ前の2019年以来、3年ぶりに海開きした海水浴場も多く見られます。現在、大都市を中心にコロナ第7波も急拡大していますが、政府は14日、「現時点では新たな行動制限は考えていない」と経済活動との両立する考えを示しています。
今年は、各地で歴代最速レベルの梅雨明けをしたり、コロナ自粛が昨年よりも緩和されたりしたこともあり、6月下旬から水難事故の報告が目立っています。海辺では今月、著名漫画家の死亡事故もありました。
マリンレジャーで予測がしづらく危険なものには、①海洋生物、②離岸流、③雷があります。夏の行楽シーズンが本格化する前に、海水浴や海釣りに潜む危険と対応策についておさらいしましょう。
相次ぐサメの目撃情報、那覇市の川にも
少年向け漫画「遊☆戯☆王」の作者の高橋和希(本名・高橋一雅)さん(60)は、7月初旬に旅行のため1人で沖縄県を訪れて事故に遭いました。
この作品はシリーズ累計発行部数が4000万部を超え、アニメや映画にもなっています。とりわけ、作品から派生したトレーディングカードゲームは世界中でブームになり、11年にカードの累計販売枚数は251億7000万枚を突破しました。「世界で最も販売枚数の多いトレーディングカードゲーム」として、ギネス世界記録にも認定されています。
6日午前、名護市安和の沖合に、うつぶせで海面に浮かぶ人が発見されました。死亡確認された男性は、水中マスク、シュノーケル、フィンを着用しており、死後数日が経過していました。
同日夜、県警は現場から約12キロ離れた恩納村の名勝「万座毛」近くにレンタカーを見つけました。中に高橋さんの免許証があったため、家族に連絡を取ったところ、駆けつけた家族が遺体は高橋さんであると確認しました。
遺体の下半身と腹部にはサメなどの海洋生物が原因とみられる著しい損傷がありました。左の横腹は噛みちぎられて臓器が飛び出し、臀部は半分くらい失われていたそうです。シュノーケリング中にサメに襲われた可能性もありましたが、11日に司法解剖が行われ、死因は溺死で死後に生物に噛まれたことが分かりました。
沖縄では最近、サメの目撃が相次いでいます。中でも「人食いザメ」として知られているのが、ホホジロザメ、イタチザメ、オオメジロザメの3種類です。ホホジロザメは映画「ジョーズ」で有名です。イタチザメは、口に入るものなら何でも食いちぎります。オオメジロザメは淡水でも生息可能で、先月も那覇市内を流れる川に現れました。
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