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MISIA、ヒゲダンの歌声「1/fゆらぎ」に見る、音楽と科学の深い関係
伊福部教授の叔父は、ゴジラの映画音楽などで知られる作曲家の伊福部昭氏です。伊福部教授は、緊急地震速報のチャイムに「ゴジラ音楽」のフレーズを取り入れることも考えましたが、「よく知られていて恐怖心を煽る面もある」と考え、昭氏の「シンフォニア・タプカーラ」の第三章冒頭部の和音を参考にしました。C調に転調して、アルペジオ(和音を構成する音を低音から一音ずつ連続して鳴らす)にしたのが「ド・ミ・ソ・シ♭・レ♯」のフレーズです。
伊福部教授は①アルペジオの速度を早くする、②「ソ・ド・ミ・シ♭・レ♯」に順番を変える、③フレーズの2度目は半音上げるなどの工夫を凝らして、実際のチャイムを作りました。
心地よい音楽も人々の生活を豊かにしますが、聴くとビクリとする緊急地震速報のチャイム音も命を守るツールとして私たちの生活に根ざしています。音と人の関係は深淵と言えるでしょう。
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