スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~
<備忘録>インドVISA関連のアレコレ
体感的に人の往来が増えてきたので、改めてVISAのアレコレについてまとめてみようと思います。
前に寄稿した、セットアップ情報と少し重複しますが、改めてまとめてみましょう。
1.FRROでの電子申請は思ったよりも楽!
雇用ビザ等で180日を越える滞在をする人にとって、外国人登録は必須となります。
私がインドへ来た当初は紙ベースでいちいちやっていましたが、今では電子申請ができるようになり、楽になりました。
以下はFRROのオンラインリンクですが、必要項目と必要書類を適宜アップロードすればよく、更に指示もFRROのポータル経由で来るので、コミュニケーションが楽になりました。
<FRROの電子申請リンク>
e-FRRO Home (indianfrro.gov.in)
2.外国人登録のアレコレ
前回に記事では、外国人登録とVISAの期間は合わせなければならず、VISAが3年有効でもFRROが2年の場合もあり、FRROが切れてしまったらインド国外に出ることが出来ない旨をお伝えしました。
じゃあこれが、VISA更新したらどうなるかというと、自動的に更新されて、いちいちVISAとFRROを別々に申請しなくてもよいようです。
原理としては、VISA番号に紐づいて自動更新されるようで、一度更新されれば自動的に更新されていくとのことでした。
あと、繰り返しになりますが、ビジネスVISAでの180日超過滞在は例外なくアウトでブラックリスト入り確実なので、気をつけるべきです。
3.帯同者VISAにおける「経済活動」
インドでは、帯同者はX-Visaに呼称される帯同ビザでのの入国&滞在が許可されています。
ここで留意しなければいけないのが、帯同者による「経済活動」で、良かれと思って実施したことがトラブルに繋がりかねないと思ったので、FRROに上記の別件でお世話になった際に以下見解を聞くことができました。
・帯同者はあくまでも雇用ビザ等の帯同なので、経済活動は禁止。
・経済活動の定義は、金銭授受を生む行為全般。主な例としては、給料の受取。
・従って、帯同者が上記の行為を実施すれば、経済活動となり、納税義務が生じる。
・故に、帯同者がNGOでの活動で、その運営に係ってしまったり、料理教室で金銭受取をすることはNG。面倒な納税義務が生じる危険性あり。
(追記)副業もアウトで、収入を得てしまっている時点で経済活動になるので、注意しないと課税対象となり、帯同ビザでいることができなくなってしまいます。帯同ビザであることをいいことに、現地企業がジャパンデスクを非公式に募集しているケースも聞きましたが、完全にアウトなので、そのようなことに誘われても断固として拒否するべきです。
更に、そういう方がいて当局から指摘が入ると真っ当な形でやってる人たちのVISA、FRROの規制が強くなり、迷惑をかける可能性があるということも意識しなければいけません。
じゃあ日本人会は?って話ですが、雇用ビザの場合、課外活動OK、CSRとして参画という整理なら問題ないようです。(私も現地採用時代、会社に報告して金銭授受はない旨を伝えて許可をもらい、転職して今に至ります。)
地元の語学学校へ行く際も、学校によっては学生VISAを求めてくることがあるので、注意が必要です。
この背景としては、中東やアフリカからの人でルールを守らず不法滞在している人が増えている傾向にあるからということでした。
ということで、VISAについてのまとめでしたが、日々ルールが変わりますので、また定点的に観測していきたいと思います。
著者プロフィール
- 永田賢
Sagri Bengaluru Private Limited, Chief Strategy Officer。 大学卒業後、保険会社、人材系ベンチャー、実家の介護事業とキャリアを重ね、2017年7月に、海外でのタフなキャリアパスを求めてYusen Logistics India Pvt. Ltdのベンガルール支店に現地採用社員として着任。 現地での日系企業営業の傍ら、ベンガルールを中心としたスタートアップに魅せられ独自にネットワークを構築。2019年4月から日系アグリテックのSAgri株式会社インド法人立ち上げに参画、2度目のベンガルール赴任中。
Linkedin: https://www.linkedin.com/in/satoshi-nagata-42177948/