キャンパスに寝袋、知り合いのソファを転々......学業よりも部屋探しに苦しむ学生たち
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大学の近くに学生が部屋を借りるのはいまや至難の技(写真はイメージです) Hannibal Hanschke-REUTERS
<不動産の高騰で安価な住宅が不足するドイツの都市でホームレス状態の学生が増えている>
とどまることを知らない不動産バブルが続く今のドイツ。背景には低金利の現状とともに英国のブレグジットの影響などがあるとも言われているが、ここ数年、大都市の家賃は高騰し続けており、安価な住居は慢性的に不足している。その煽りをまともに食らっているのが、10月から新学期をスタートさせた大学生たちだ。
教育の機会均等を目指し、大学の授業料負担を非常に安く抑えているドイツだが、貧しい学生たちが安く住める部屋を、大学の近く、つまり都市部で確保することは年々厳しくなっている。ヨーロッパの多くの都市と同様、学生の住宅難がドイツでも急激に深刻化しているのだ。
ドイツの各都市にある学生寮の入居料は平均月241ユーロ。だが大学生たちの多くはルームシェアを好むため、数年前まで学生寮はあまり人気がなく、総学生数の1割分ほどの枠があれば十分足りていた。
ところが各都市の家賃高騰により状況が変わってきた。独シュピーゲル誌の報道によれば、
2018/19年冬学期のスタート時点で、学生寮のウェイティングリストに名前を連ねた学生の数は、全国で平均家賃が最も高いミュンヘンが最多で、なんと1万1200人以上、ベルリンやシュトゥットガルトでも4000人以上だ。前年度比も高く、ドイツ全土で学生寮への入居希望者数が増えてきたという。
ベルリンは不動産価格上昇率が世界トップに
首都ベルリンは、実は今、世界で最も不動産価格が高騰している都市だ。1990年、東西ドイツ再統一後に首都に返り咲いたベルリンは、メトロポリスとしての歴史が浅く、90年代はリーズナブルに暮らせる人気の街だった。
しかし2018年現在、香港、パリやロンドンを抑えて、不動産価格上昇率が世界トップとなってしまった。2016~17年1年間のベルリンの不動産価格上昇率は平均20.5%だ。2004年以降、平均で120%以上も上がっており、現在も下がる様子は見えない。(ベルリナー・モルゲンポスト紙より)
市内の家賃の高騰が急速化したのは2013年頃から。特に不動産バブルの加速したここ2、3年の上昇は激しい。地区によっては不動産売買による家賃上昇率が前年比166%というところもあるほどだ。
ベルリンでの大学生の生活費は平均で月額1000ユーロというが、いまやワンルームのアパートは最低でも月500ユーロ前後から、立地によっては1000ユーロ近いところも少なくない。ルームシェアの場合の1人分平均家賃は420ユーロだが、圧倒的に物件が少なく競争率はともかく高い。
その状況のなか、ベルリンでも今年は学生寮への問い合わせが集中した。ヴェルト紙によれば、現在4300人ほどが学生寮の空き室を待っている。
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