参院選 NHK党「帰化候補」騒動に対する2つの怒り
もう1つ怒りを覚えたのは、NHK党が原田氏公認を発表すると、中国政府に近い在日中国人が応援を呼び掛け、中国大使館までもがそうしたメッセージを発していたことだ。
中国はオーストラリアやアメリカ、カナダなどで政治献金をしたり元中国人の政治家を応援したりしてきたが、日本でも同じことをしようとしている。そんなことをすれば、ますます中国の評判が悪くなるのが分からないのだろうか。
日本社会は多様化が進み、政治の世界にも今後、外国にルーツを持つ者が増えてくるだろう。
NHK党の騒動は別にしても、現に「新党くにもり」が今夏の参院選で神奈川選挙区に、ウイグル人女性のグリスタン・エズズ氏を擁立している。さらに自民党からは、ウイグル系中国人の父とウズベク系中国人の母の間に生まれ、幼少期に日本に帰化した福岡県出身の、えりアルフィヤ氏が比例代表候補として出馬する。
これから日本では対中関係に加え、帰化1世や外国人の参政権についても、より大きな議論が巻き起こるかもしれない。
いずれにしても私が願うのは、真に日本を愛する志の高い外国系の候補者に対して、有権者が正しくそれを評価してくれること。NHK党の一件が日本にとって、悪しき前例とならないことを願うばかりだ。
周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院修了。通訳・翻訳の派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレント、YouTuber(番組名「地球ジャーナル ゆあチャン」)としても活動。

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