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日経平均は3日続伸、米中貿易対立緩和期待で 円安も支え

2025年04月25日(金)16時06分

4月25日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比666円59銭高の3万5705円74銭と3日続伸した。都内で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比666円59銭高の3万5705円74銭と3日続伸した。米中貿易摩擦の緩和期待で前日の米国株が上昇した流れを引き継ぎ、堅調な展開となった。後場には中国が対米関税の一部免除を検討していると伝わり、日経平均は一段と上げ幅を拡大。為替が円安方向に振れたことも支えとなり、800円近く値上がりする場面もあった。

日経平均は前営業日比348円高でスタートし、その後も上げ幅を広げ後場序盤に一時796円高の3万5835円28銭まで上昇した。主力銘柄や指数寄与度の大きい半導体株が堅調だったほか、決算発表を手掛かりにした個別物色も活発となった。ドルが143円台後半まで上昇したことも好感された。週末を控えていることもあり、買いが一服した後は3万5600円台を軸に一進一退となった。

中国政府は米国からの輸入品に対する125%の関税について、一部品目を対象から除外することを検討していると、関係筋が明らかにした。対象となり得る品目について企業側に意見を求めているという。

市場では「今後日米の交渉もうまく進むのではないか、との期待感も意識され、日本株は堅調な動きとなったようだ」(水戸証券の投資情報部情報課長・岩崎利昭氏)との声が聞かれた。日経平均は3万5000円台後半まで水準を戻しており、目先は「トランプ氏の発言には注意が必要だが、業績見通しが堅調な企業が多ければ、戻り売りをこなしつつ上方向を試しそうだ」(岩崎氏)という。

TOPIXは1.37%高の2628.03ポイントで取引を終了。東証プライム市場指数は1.37%高の1352.52ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆4020億2000万円だった。東証33業種では、非鉄金属、電気機器、その他製品など26業種が値上がり。空運、食料品、不動産など7業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.31%高の667.84ポイントと、反発した。

個別では、前日に公表した決算が好感されニデックが12%超高となった。25日に自社株買いを発表したアイシンは9%超高。指数寄与度の大きい東京エレクトロン、アドバンテストはそれぞれ4%超高、主力のトヨタ自動車は1%超高だった。前日に業績見通しの下方修正を発表した日産自動車は1%超高だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり1067銘柄(65%)に対し、値下がりが510銘柄(31%)、変わらずが58銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 35705.74 666.59 35387.67 35,337.98─35,835.28

TOPIX 2628.03 35.47 2613.26 2,609.74─2,638.14

プライム指数 1352.52 18.25 1345.42 1,343.70─1,357.64

スタンダード指数 1262.39 7.2 1260.58 1,260.03─1,264.11

グロース指数 852.66 10.32 846.71 846.08─858.04

グロース250指数 667.84 8.63 662.83 662.21─672.69

東証出来高(万株) 187254 東証売買代金(億円) 44020.2

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