この政治家を選んだのはどの地域の人か、もっと「見える化」しては?
日本では選挙などのときにしか見掛けないが、アメリカではいつでも「どの州選出の議員なのか」を視聴者に意識させるようになっている。例えば、バーニー・サンダース議員が映るときには「バーモント(州)」と表示され、私でも「バーモントはこんなにリベラルな議員を選出する州なんだな」と分かる次第である。
日本でも同様のことをしたらどうだろう。そして例えば東京1区とか青森2区という選挙区の名前も、細かい地域名が分かるものにしたほうがいい。常に選挙区が歴然としていれば、有権者はヘタな議員を選出するわけにはいかない、という意識が今より働くはずだ。
恥ずかしい議員に地元を代表してもらっては困る、というわけだ。住民票を地元に置いたままの若者の間でも、他県民の友達に対して恥ずかしくない議員を選ぶため不在者投票が増えるかもしれない。
世界で民主主義制度を持つ国は、今や多数派ではなくなったそうだ。スウェーデンの調査機関V-Demの19年調査によると、民主主義国・地域は87カ国、非民主主義国は92カ国だ。まっとうな議会制民主主義制度を持つ国で選挙権を持つことがいかに素晴らしいことか、多くの若者に実感してほしいし、権利を行使してほしいものだ。
石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン・テヘラン生まれ。2002年に留学のため来日。2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。シャハランコンサルティング代表。YouTube:「イラン出身シャハランの『言いたい放題』」
Twitter:@IshinoShahran

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