コラム

アメリカ人が驚いた日本の選挙、そのすごさを他分野にも広げるべき

2021年10月05日(火)20時14分
トニー・ラズロ

例えば、わが祖国アメリカ。日本と違って、どのように選挙に参加できるかは国ではなく、各州が法律で定めている。投票所の数、その開閉時間、投票方法(紙に候補者の名を書くばかりではない)、集計方法などが州法で決められる。無論、日本と比べて混沌としており、非効率的なところがある。本人確認のために身分証明書が必要かどうか、その際、例えば学生証が認められるかどうかまで、州によって違う。

ついでに言えば、今年に入って全米50州のうち48州で選挙関連の改正法案が提出され、その一部が成立している。投票所の数が減らされ、郵便投票も制限された州では、投票所で8時間以上待ったりすることまである見込みだ。

アメリカの各州で選挙に関する改正法案を検討している人たちは、日本のきらめく投票モデルに目を向けるといい。公正で平和的な選挙のやり方なら、ここにある。

反対に日本は、早くソサエティー5.0を実現し、柔軟性をサービス業に注入してほしい。なんたって僕は「フライドポテトにバーベキューソース」派だから。

NW_Tony_Laszlo.jpgトニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。

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