「外国人が日本のトイレを絶賛」と「アフガン情勢」、大事なニュースはどっちだ
しかし残念ながらこの手の話題を喜んで読む人が多いから、似通った話がいくつもニュースになるのだろう。皆さんも何だか変だと思うはずだ。五輪に際して報道されるべきは、日本はコンビニのサンドイッチが素晴らしい! 外国人記者たちが大絶賛! というニュースなのだろうか?
日本人の世界観は随分小さくなってしまって、知的好奇心のレベルも下がってしまったのかと思うと、暗たんたる気持ちになる。こう言うと必ず、日本のことが大事で何が悪いのか、と言う人がいる。しかし世界は今やいや応なくつながってしまっている。自国のことさえ知っていればいいという時代はとうの昔に終わった。それは、金融危機、気候変動による天災の多発、そしてコロナの蔓延を見ても明らかだろう。
私は日本が大好きだからあえて言うが、ますます進む日本の内向き志向は国を滅ぼしかねない。自分には一見何の関係もない遠い国での事件や事故、紛争や感染症は、ある日あなたの生活を180度変えてしまうかもしれない。時には気楽な話題もいいが、世界情勢にアンテナを張っておくことは、あなたの損にはならないはずだ。
石野シャハラン
SHAHRAN ISHINO
1980年イラン・テヘラン生まれ。2002年に留学のため来日。2015年日本国籍取得。異文化コミュニケーションアドバイザー。シャハランコンサルティング代表。YouTube:「イラン出身シャハランの『言いたい放題』」
Twitter:@IshinoShahran
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