「そこの外国人!」と注意されて... 日本の道は自転車には危な過ぎる
自転車専用レーンを利用すればいいと言われれば、それはそれで正論。でも――これも日米問わず――そこには車がよく一時停車している。自転車専用レーンは非公式の駐車スペースでもある。
日本政府は2018年に「自転車活用推進計画」を閣議決定し、それ以降、自転車通勤・通学がスムーズにできるよう計画してきた。
その関連か、最近、著しく斬新な試みに出合った。場所は東京都文京区、後楽園近くの白山通り。自動車も自転車もどちらでも通行できる造りになっているけれど、珍しいことに、車を止められるスペースがわざわざ自転車の車線と自動車の車線の間に設けられている(下写真)。
つまり、この大きな通りの中ほどに、車が一列に駐車している、ということになる。あまりにも不思議な光景なので、初めてここを通行した人は何がどうなっているか混乱するかもしれないが、なかなかいい解決策に見える。
これで自転車と自動車は道路を共有できるのではないか。大きなマイナス面がなければ、同じ問題を抱えているアメリカでもこのモデルを導入してほしい。
そして贅沢なお願いとして、100万人に1人いるかいないかという、一輪車を通勤・通学に使う人の通行も許してやってほしい。ベルとライトを備え付けるから。......けれどブレーキは、どう考えても要らないよね?
トニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。
<2020年12月29日/2021年1月5日号掲載>