美食の国フランスより日本の給食はおいしい
2019年12月19日(木)17時10分
フランスではコスト削減のためもあって、食べ残しがないように、数十年前から多くの学校が食堂をセルフサービスにしている。食べたいものを自分で選べるが、最近また新しい方法が現れた。スマートフォンの専用アプリを使い、前日のうちに自分でメニューを選ぶのだ。ただ、子供に任せると栄養バランスが良い食事にならないが。
それに対して、うちの子供の学校では好き勝手には選べない。苦手なものが出たら、その食材を「減らす」ことは可能だが、少しでも食べたら褒められると息子が説明してくれた。褒められたから、頑張って食べる。少しずつ慣れて、最後に食べられるようになれば、自分でもうれしいという。
息子の話を聞き、「褒められたから、諦めずに頑張って食べる」のは、良い意味でとても日本人らしい考え方だと思った。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。1999年からフリージャーナリスト、2004年からAFP通信東京特派員。著書に『不便でも気にしないフランス人、便利なのに不安な日本人』など。
<本誌2019年12月10日号掲載>
プロフィール