「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になった英王妃カミラの責任感と愛に生きる「本当の姿」
FOR DUTY, FOR LOVE
過酷な経験により心に傷を負い、慰めを必要としている女性は、もちろんペリコだけではない。カミラは2月にイングランド南西部の町エクセターを訪ねた際にも、それを目の当たりにした。
エクセターでさまざまな弱者への支援を行う施設「コラブ(CoLab)」の一室で活動している慈善団体「ブレーブ・スペーシズ(Brave Spaces)」は、安全な避難場所を求める被害者に支援の手を差し伸べている。
この施設を訪ねたカミラに、セーラという女性は言った──自分は10年間も虐待を受けてきたが、ブレーブ・スペーシズが住む場所を見つける手助けをしてくれた、と。
そのうちにセーラは感極まり、メディアの写真撮影のときに泣き出してしまった。するとカミラはセーラを一番目立つ場所にいざない、優しく背中に触れた。カメラのフラッシュがたかれるなかで、こう声をかけた。「さあ、思いっきり笑って」
「女性の権利擁護を熱心に主張してきた王妃と対面できたことを光栄に思う。王妃はとても思いやりがある」と、ブレーブ・スペーシズの支援を受けた1人であるアフナン・テレシーは本誌に語った。
「私はこの部屋にいる女性たち全員を誇りに思う。ここまで来ることができた自分のことも誇らしく思う」
2025年を迎えたとき、カミラは慢性的な疲労感にさいなまれていた。確かに、昨年の英王室はまさに試練の連続だった。
昨年終盤に肺炎に罹患したカミラは、疲労がなかなか抜けず、一時は好きな読書もできないほどだった。それでも、77歳という年齢にもかかわらず、長くは寝込まなかった。