「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になった英王妃カミラの責任感と愛に生きる「本当の姿」
FOR DUTY, FOR LOVE
「自己憐憫とは無縁の存在」
ある王室関係者の言葉を借りれば、カミラは泣き言を言うタイプではない。「自己憐憫(れんびん)とは無縁の存在だ。そのような姿勢は、亡き父親とその戦争体験から受け継いだ性質なのだと思う」
「究極の『不平不満を言わない』一族と言えるだろう。王妃は長年にわたり非常に厳しい批判にさらされてきたが、批判に打ちのめされずに前進し続けている。それを突き動かしているのは、義務感と使命感だ」
英王室を襲った嵐には、最近ようやく過ぎ去ったものもある。チャールズの次男であるヘンリー王子と妻のメーガン妃は、20年に王室から実質的に離脱して北米に移住。ほかの王室メンバーとの確執をめぐる話題がメディアをにぎわせた。
それでも、23年1月に王室の内情を記したヘンリーの回顧録『スペア(Spare)』が出版されて丸2年。ヘンリーとメーガンは「不平不満を言わない」王族とはとうてい言えなかったが、騒動はだいぶ収まったように見える。
チャールズは癌の治療を続けながら公務に復帰できたし、キャサリン妃の癌も寛解し、25年は再生の年になりそうだ。側近たちはこれで嵐は去ってほしいと望んでいる。
差別偏見との闘いは「本物」
アウシュビッツ強制収容所の解放80周年の記念日を数日後に控えた1月23日、カミラは英アンネ・フランク・トラスト(Anne Frank Trust)の後援者として重要なスピーチを行った。