これは家父長制社会への闘争宣言...女性への暴力が絶えないヨルダンで「女性向け護身術教室」を立ち上げた私の挑戦記
Self-Defense to Empower Women
1990年代のヨルダンでは、子供に習い事をさせる家庭は珍しかった。女の子となるとなおさらだ。でも母は誰が何と言おうと、私が5歳になったら週3回テコンドーの道場に通わせると決めていた。
テコンドーで自制心と自尊心が養われると思っていたのだろう。実際、そのおかげで今の私がある。道場に安全に通えるよう毎回送り迎えをしてくれた母。自分が決めたことはやり通す母の姿勢と忍耐力が立派な手本となり、バッシングの最中で私を支えてくれた。今でもそうだ。
心が通じる瞬間が最高
シーファイターが閉鎖の危機にさらされたとき、信念を貫いた母の姿が私を勇気づけた。母は身をもって教えてくれたのだ。誰かの背中を押したいなら、まず自分が手本を示すことだ、と。
シーファイターはまさにそんなお手本、女性を勇気づけ、女性の可能性を広げるお手本だ。アンマンの地下室で始まった教室は、今や700人の正規インストラクターが3万人超の女性たちに身を守る術を教えるアカデミーに育った。系列の教室は現在35カ国に誕生。近々アメリカでも開校予定で、それを契機にさらに多くの女性たちに私たちの試みを知ってもらえるだろう。