現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジェールからも追放される中国人
As China Expands Global Footprint, It Gets Into More Trouble
ナイジェリアのラゴス州立大学で政治学講師を務めるアブドゥル=ガファル・トビ・オショディは、「(西側諸国が撤退したサヘル地域の)現在の空白状態は、中国にとって投資を加速させ、サヘル地域の金、銅、リチウム、ウランといった重要鉱物の最大の受益者となる機会をもたらしている」と語る。
オショディはさらに、中国は、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)からの正式な脱退を今年表明したサヘル同盟構成国とECOWASとの関係修復を仲介できる「独自の立場」にあるとも主張している。こうした役割を果たすことで、中国は「平和の使者」としてのイメージをより強固なものにする可能性がある。
その裏で、すでに武器輸出国としての存在感を増している中国には、西側諸国の影響力後退や対ロシア制裁を背景に、この分野でも恩恵を受けられる余地があるという。
ただし、中国はニジェールの複雑な政治環境下で慎重に行動しなければならないとオジョディは警告している。中国が特定の勢力に肩入れしていると見なされれば、評判を損なうばかりか、暴力に曝される可能性もあるためだ。
オショディは「中国が西側諸国の撤退によって生じた空白を埋める能力や意思を本当に持っているかどうかは不透明だ。しかし短期的には、サヘル情勢は中国にとって有利に働くだろう」とも語っている。