トランプ大統領によるベネズエラ移民の強制送還はなぜアメリカの「破滅を招く」のか
Donald Trump ignoring court order is "doomsday scenario"—Legal analyst
トランプ政権は、今回強制送還した全員がギャング組織「トレン・デ・アラグア」のメンバーだと主張している。トランプは1月に米大統領に返り咲いた際に同組織をテロ組織に指定。アメリカから追放するメンバーをエルサルバドル内の「CECOT(テロリスト拘禁センター)」と呼ばれる刑務所に収容させるために600万ドルを支払った。
2024年7月に発表された報告書によれば、エルサルバドルの刑務所では過去2年半の間に少なくとも261人の受刑者が死亡している。
J・D・バンス米副大統領は16日にX(旧ツイッター)への投稿で次のように述べた。「アメリカ国内には凶悪な犯罪者や強姦犯たちがいた。民主党が彼らをこの国にとどめようとしたのだ。それをトランプ大統領が強制送還した」
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官もこれに同調し、Xに次のように投稿した。「(トランプ)政権は裁判所命令に「従うことを拒んだ」訳ではない。この命令には法的根拠がなく、しかも発令された時には、テロ組織トレン・デ・アラグアの不法移民たちは既に米領土から排除された後だった」
だがバンスもレビットも、自分たちの主張を裏づける証拠や、強制送還された移民たちが法の適正手続きを与えられたという証拠を示していない。