最新記事
イスラム過激派

「縛られて刃物で...」斬首されたキリスト教徒70人の遺体が教会で見つかる(コンゴ民主共和国)

70 Christians Beheaded in Church: What We Know

2025年2月25日(火)21時30分
ジョーダン・キング
ADFとみられる武装勢力に襲撃された集落

ADFとみられる武装勢力に襲撃された集落(2024年6月9日、コンゴ民主共和国・北キブ州ベニ地域) Gradel Muyisa Mumbere-REUTERS

<報道量の少なさに各国のキリスト教徒から怒りの声が>

迫害されるキリスト教徒を世界中で支援している団体「オープン・ドアーズ」によると、戦火で荒廃するコンゴ民主共和国(DRC)の教会で斬首された遺体70体が発見されたという。

【映像】ADFから救出...コンゴ政府軍とウガンダ人民防衛軍に運ばれる女性や子供たち

イスラム過激派組織「ISIS」とつながりのある「民主同盟軍」(ADF:Allied Democratic Forces)と呼ばれる組織が、ナタで犠牲者の首を切断した可能性がある。

本誌は国連による平和維持部隊「国連コンゴ民主共和国安定化ミッション」にメールでコメントを求めている。

オープン・ドアーズによれば、斬首された70人の遺体は、北キブ州ルベロ地域の町カサンガにあるプロテスタント教会で2月中旬に発見されたという。

この残虐行為に関して犯行声明を出した組織はないが、オープン・ドアーズをはじめとする複数の団体は、「現地の情報源」の話をもとにADFがこの殺人を犯したと非難している。犠牲者たちは殺害の数日前に人質にとられていたとみられる。

アフリカ全土のニュースを取り扱う通信社APAの報道によれば、ルベロ地域の軍を統率するアラン・キウェワがこの事件を捜査していると話したという。

「現地の情報源は、ウガンダ発祥のイスラム過激組織でISISとつながりのあるADFと、地元の武装組織がこの虐殺を行ったのではないかと疑っている。これらの組織は数カ月前からずっと、この地域で恐怖の空気を生み出している」とAPAは伝えた。「縛られて刃物で首を切断された」犠牲者たちは2月12日に誘拐されたと報じられている。

展覧会
奈良国立博物館 特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」   鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アクティビスト、世界で動きが活発化 第1四半期は米

ワールド

フィンランドも対人地雷禁止条約離脱へ、ロシアの脅威

ワールド

米USTR、インドの貿易障壁に懸念 輸入要件「煩雑

ワールド

米議会上院の調査小委員会、メタの中国市場参入問題を
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中