極めて珍しい「黒いオオカミ」をカメラが捉える...ポーランドで発見
Video Captures Rare Black Wolves in Poland
Two extremely rare black wolves have been caught on camera in Poland.
— Notes from Poland (@notesfrompoland) February 9, 2025
The animals - which are grey wolves with a genetic mutation changing the colour of their fur - are relatively common in North America but little seen in Europe pic.twitter.com/AUJHJomYNz
被毛が黒いのは遺伝子変異によるもので、欧州ではかなり珍しい。欧州に生息する一般的なオオカミは被毛が灰色だ。SAVEのオオカミプロジェクト・コーディネーターを務めるジョアンナ・トチドロウスカ氏は2月9日、本誌へのメールの中で、「黒い被毛のオオカミはほとんど存在しないと言っていい」と述べた。
トチドロウスカによれば、「黒いオオカミと灰色のオオカミは同じ種」であり、色が異なるのは遺伝子変異だという。
これに対して、北米では黒いオオカミはさほど珍しくなく、イエローストーン国立公園に生息しているオオカミのおよそ半数は被毛が黒い。同公園の公式サイトには、「黒い被毛のオオカミは、たった1つの遺伝子が原因で出現する。黒い個体はすべて、その黒い被毛に関連した変異体をもっている。この突然変異は、家畜犬との交雑に起因するものだと考えられている」という説明がある。またこのサイトによると、家畜犬との交雑は、ここ7000年のあいだに起きた可能性が高いという。
イエローストーン国立公園に生息する黒いオオカミに関する複数の研究では、遺伝子変異による黒い被毛のオオカミと、「ジステンパー流行時の生存率の高さ」には関連性があることが示されている。また、縄張り争いをするとき、黒いオオカミは、灰色のオオカミほど攻撃的ではないこともわかっている。
トチドロウスカ氏は本誌に対し、ポーランドのカメラでとらえられた黒い被毛のオオカミ2頭は「同じ家族に属しており、きょうだいの可能性がある」という考えを述べた。また、「オオカミは通常、両親、ならびに2、3年以内に生まれた子オオカミという家族で群れを形成する」と説明した。カメラに映っていたオオカミは見たところ、体重がおよそ66ポンド(およそ30キログラム)で、年齢は1歳半ほど、少なくとも1頭はオスだという。