「アメリカは抜けない...」諦めムードに沈む中国だが「ナンバー2」の方が「お得」かもしれない?
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「インド経済の台頭により、インド太平洋地域とグローバルサウスにおけるインドの影響力が増大し、中国に対する強力な対抗勢力になることは間違いない。とはいえ、中国とインドの関係はゼロサムゲームではない。中国は先進製造業の分野に君臨し続け、インドはITサービスの分野と新興国市場で頭角を現していくだろう」と、アジア・ソサエティー政策研究所の南アジア部門責任者を務めるファルワ・アーメルは言う。
1月にBRICSに正式加盟したインドネシアも中国のライバルになり得る国の1つだ。国民の平均年齢は29歳。中国より10歳も若い。既に東南アジア最大の経済大国であり、年8%のペースの経済成長を目指している。2045年までに先進国に仲間入りすることが目標だ。
「インドは、世界最大の経済大国とまではいかなくても、世界の経済大国の1つにはなるだろう」と、昆山杜克大学(中国・蘇州)のピーター・サトラー上級講師(経済学)は言う。「世界の国々の経済的均衡が強まるだろう。今後は裕福な国がもっと増える。マレーシアの経済は力強く成長しているし、ベトナムもインドネシアも成長している。最近こそ危機に陥っているが、バングラデシュも成長している」
サトラーはさらに言う。「一部のアフリカ諸国も成長と発展を遂げるだろう。中南米諸国も豊富な人的資本を擁していて、先進国の所得水準に近づいていくはずだ」