アメリカで罪を犯した不法移民は「グアンタナモ強制収容所」送りの恐怖【トランプ2.0】
Trump Directs Guantanamo Bay to Prepare to Hold up to 30,000 Migrants

アルカイダとタリバンのテロリストを収容するために作られたグアンタナモ収容所(2002年1月)REUTERS/Joe Skipper JLS/MMR
<ジョギング中に不法移民に殺害された看護学生の恨みを晴らすには悪名高いグアンタナモ強制収容所がぴったりだと悦に入るトランプに震え上がる移民たち>
ドナルド・トランプ米大統領は1月29日、罪を犯した不法移民の拘束を義務づける法案に署名した。この「レイケン・ライリー法」は第2次トランプ政権発足後、初めて成立した法律となった。
トランプは法案の署名に先立ち、キューバのグアンタナモ米海軍基地に不法移民最大3万人を収容可能な施設を設置するよう指示した。
トランプは就任以降、不法移民を標的にした強制捜査を行ったり軍用機で強制送還したりするなど、取り締まりを強化している。米南部ジョージア州で不法移民に殺害された看護学生の名前を冠した「レイケン・ライリー法」について、トランプは「画期的な法律」であり、亡くなった看護学生への「素晴らしいはなむけ」になると語った。
ライリー(当時22)は2024年2月、ジョギング中に殺害された。彼女を襲ったベネズエラ人の不法移民ホセ・アントニオ・イバラは殺人や加重暴行などの罪で2024年11月に有罪判決を受け、仮釈放なしの終身刑を言い渡された。
レイケン・ライリー法は窃盗や暴力的な罪に問われた不法移民について、有罪判決を受ける前でも身柄の拘束や場合によっては強制送還を義務づける内容だ。
アメリカでは1994年〜1996年にかけて、当時のビル・クリントン政権がキューバおよびハイチ出身の移民数千人をグアンタナモ米海軍基地で拘束して物議を醸したが、今回のトランプの発表は、この戦略を復活させて不法移民対策を大幅にエスカレートさせるものだ。