北朝鮮・金総書記が研究所を視察...「核戦力強化」指示

1月29日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、核物質生産基地と核兵器研究所を視察し、今年に核戦力を強化するよう指示した=写真。KCNA配信(2025年 ロイター)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、核物質生産基地と核兵器研究所を視察し、今年に核戦力を強化するよう指示した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が29日伝えた。
金氏は兵器級核物質の生産工程や2025年以降の計画について説明を受け、科学者らが昨年に「並外れた成功」と「素晴らしい生産の成果」を達成したと称賛した。
その上で、今年も兵器級核物質の生産と国家の核戦力強化でさらなる成功を遂げるよう指示。「今年は核戦力強化路線を実行する過程で重要な時期に任務を遂行すべき重要な転換点で、極めて重大な年だ」と述べた。
また、北朝鮮は「最も凶悪な敵対国」との長期にわたる対立により「世界で最も不安定な安全保障状況」に直面しているため、核能力増強が不可欠だと強調した。
韓国国家情報院は北朝鮮による最近の武力誇示について「対米抑止力を示し、トランプ米大統領の関心を引く」狙いがあると分析している。
1期目に金総書記と会談したトランプ氏は先週、金氏に再び接触する意向を示した。
また、就任初日の20日には、北朝鮮を「核保有国」と表現した。ヘグセス国防長官も上院での指名承認公聴会で同様の言及をしており、米政権が非核化交渉ではなく軍縮協議を求めるのではないかとの見方が浮上している。
韓国は北朝鮮とのいかなる協議も非核化が目標でなければならないとしている。
ホワイトハウスはコメント要請に応じていないが、関係者がロイターに明らかにしたところによると、トランプ氏は引き続き朝鮮半島の非核化を求める見通しという。
韓国の聯合ニュースは米国家安全保障会議(NSC)のヒューズ報道官の話として、トランプ氏が北朝鮮の完全な非核化を追求すると報じた。


アマゾンに飛びます
2025年3月25日号(3月18日発売)は「2025年の大谷翔平」特集。初の東京ドーム開幕戦に臨むドジャース。「二刀流」復帰イヤーの大谷をアメリカはこう見る
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら