最新記事
オーストラリア

オーストラリアの砂浜に「謎の球体」が大量に流れ着く...人間の排泄物や細菌も検出、その正体とは?

Mystery Balls on Beaches Found To Contain 'Fecal' Bacteria

2025年1月26日(日)20時15分
ジェス・トムソン
オーストラリアの砂浜に大量の「謎の球体」が漂着

写真はイメージです Rini Slok/Shutterstock

<シドニーにあるビーチにビー玉ほどの大きさの「正体不明の球」がいくつも漂流。タールの塊とも思われたが、まったく別の成分が検出されて謎は深まっている>

オーストラリアにある複数の人気ビーチに最近、奇妙な「正体不明の小さな球」がいくつも打ち上げられるようになり、地元住民の間で話題になっている。そしてこのたび科学的な調査の結果、それらに人間の排泄物を由来とする細菌が含まれていることが判明し、さらに不安が広がることとなった。

■【実物の写真】砂浜に漂着した大量の「正体不明」の球...「人間の排泄物」や「危険な細菌」も検出される

オーストラリア、ニューサウスウェールズ州の州都シドニーで1月14日、9つのビーチが閉鎖された。海岸に、ビー玉ほどの大きさの白とグレーの球が打ち上げられ始めたためだ。その起源について、当局も科学者も困惑している。

検査の結果、これらの球には、ふん便性細菌、脂肪酸、大腸菌などの不快な物質が含まれていることがわかった。シドニーのノーザン・ビーチ・カウンシルは声明の中で、「先週の予備的な検査結果では、炭化水素が確認されていたが、最新の検査結果は、ふん便性大腸菌や病原性大腸菌とともに飽和脂肪酸の存在が示されている」と説明している。

これらの球は、より詳細な分析を行うため、ニューサウスウェールズ州環境保護局(NSW EPA)にも送られた。

また一部のビーチで回収された球には、火山性の軽石も含まれていることがわかった。ノーザン・ビーチ・カウンシルは、「今週、港のビーチで、少数ではあるものの、軽石が混じったビー玉大の球も回収された」と報告している。

展覧会
京都国立博物館 特別展「日本、美のるつぼ」 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国当局、米工作員3人を指名手配 2月にサイバー攻

ワールド

米国の半導体関税、台湾経済部長「影響をシミュレーシ

ワールド

イランとの合意、ウラン濃縮と兵器の検証が鍵=米政権

ワールド

米財務長官がアルゼンチン大統領と会談、経済改革を評
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができているのは「米国でなく中国」である理由
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 8
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    米ステルス戦闘機とロシア軍用機2機が「超近接飛行」…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 4
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中