ガザに訪れる?平和への第一歩...トランプが貢献した2つの停戦へのポイント
First Steps to Peace
バイデン陣営とトランプ陣営の主張は、どちらも一理ある。
確かに、バイデンの外交チームは1年以上にわたり、何度となく中東諸国を訪問して停戦の地ならしをしてきた。だが、トランプの大統領復帰直前に合意がまとまったのは、偶然ではないだろう。
14日付の現地紙タイムズ・オブ・イスラエルは、「2人のアラブ諸国政府高官」の言葉として、トランプが次期中東担当特使に任命したスティーブ・ウィトコフは「1回の会合で、バイデン政権がこの1年間にやったよりもはるかに大きく(ネタニヤフを)揺さぶった」と報じている。
トランプへの大きな借り
具体的にウィトコフがネタニヤフに何と言ったかは分かっていないが、ネタニヤフはもともと、バイデンや民主党のどの大統領とよりも、トランプと親しい関係にある。
それでも、改めてトランプに忠誠を示す必要があることも理解しているはずだ。
トランプは1期目に、イランで英雄として知られた革命防衛隊のガセム・ソレイマニ司令官を殺害させたが、ネタニヤフは計画の途中で手を引いた経緯がある。
もしかするとウィトコフは、このときのことを持ち出して、ネタニヤフはトランプに借りがあると迫ったのかもしれない。
バイデン政権は、ガザに人道援助のための安全なルートの設置を求めるなど、民間人の犠牲者を減らすようネタニヤフに迫り、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のユダヤ人入植者の一部に制裁を科し、パレスチナに国家の地位を与える目標も堅持した。