北朝鮮軍がロシアで強くなるのは「決して座視しない」──駐英韓国大使
South Korea won't 'sit idle' over North Korean troops in Russia: Ambassador
250台の新型戦術弾道ミサイル発射台を国境部隊に引き渡す記念式典(8月4日) KCNA via REUTERS
<北朝鮮軍部隊のロシア派兵で韓国が恐れるのは、戦場では役に立たないと言われる同胞の兵士が無駄死にすることではなく、生き残った兵士が貴重な戦闘スキルを身につけて朝鮮半島に戻ってくることだ>
ロシアに派兵された北朝鮮軍の兵士たちがロシア兵と肩を並べてウクライナ軍と戦い、朝鮮半島から遠く離れた地で貴重な戦闘経験を重ねるのだとしたら、韓国政府はそれを「決して座視できない」と駐英韓国大使が語った。
尹汝哲(ユン・ヨチョル)大使は本誌に対し、韓国政府は北朝鮮がロシアとウクライナの戦争に関与していることを「今後も注視」していくつもりであり、「ロシアと北朝鮮の軍事協力のレベルに応じて、段階的かつ積極的な措置を講じていく」と述べた。
アメリカ、ウクライナと韓国の情報機関によれば、この数週間で北朝鮮軍の精鋭部隊を含む1万人〜1万2000人の北朝鮮兵がロシア西部のクルスク州に到着している。ウクライナ政府は、クルスク州に派遣された北朝鮮兵の数を約1万5000人と推定している。
またブルームバーグは11月17日に、北朝鮮が数カ月ごとに交代させる形で最大10万人の兵士をロシアに派遣する可能性があると報じており、「韓国政府はロシアに派遣される北朝鮮兵の規模を注視している」と尹は述べた。
韓国はウクライナに殺傷兵器を直接供与することを拒んできたが、アメリカを通じる形でウクライナ軍に不足していた砲弾を数十万発分、提供してきたと報じられている。