関税の影響を懸念、ハードデータなお堅調も=シカゴ連銀総裁

4月1日、米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁(写真)は、「ハード」データでは米経済は底堅く、労働市場は堅調で、インフレ率は2022年のピークから低下しているが、トランプ大統領による一連の新たな関税が発動されれば、インフレ再燃や景気減速につながる可能性があると述べた。3月1日、カリフォルニア州パロアルトで撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)
[1日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は1日、ハードデータでは米経済は底堅く、労働市場は堅調で、インフレ率は2022年のピークから低下しているが、トランプ大統領による一連の新たな関税が発動されれば、インフレ再燃や景気減速につながる可能性があると述べた。
FOXニュースのインタビューで、米経済に占める輸入の割合はわずか11%であることから、関税が物価全体に与える影響は限定的にとどまる可能性があると指摘。
その上で、懸念されるのは輸入関税が部品などに適用され、幅広い業界の生産コストが上昇したり、人々がパニックに陥り、行動を変えたりして、この割合が11%を超えることだとし、「先行きが不透明なため、消費者が支出を控えたり、企業が投資をやめたりすれば、大変なことになるだろう」と述べた。
トランプ大統領は2日に相互関税の内容を発表し、即時発効させる。先月には鉄鋼・アルミニウム関税を発効しているほか、3日には輸入自動車への25%関税も発動する。
ハードデータには失業率のような労働市場指標が含まれるが、2月の失業率は4.1%となお低い水準だった。グールズビー氏は、一方で調査やその他の定性データから得られるソフトデータでは企業や消費者心理が急低下するなど、弱さが強まっていると述べた。
例えば、米供給管理協会(ISM)が1日発表した3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.0に低下し、3カ月ぶりに拡大・縮小の分岐点となる50を割り込んだ。
グールズビー氏は「人々は不確実性があると不安を感じながらわれわれに伝えている。彼らは2021、22年のようなインフレ環境には戻りたくない。どう展開するか見守るしかない」と語った。