最新記事
ロシア

死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地

Russia Plotting New Battalion of North Koreans for Ukraine War: Reports

2024年10月16日(水)19時13分
ヒュー・キャメロン
北朝鮮部隊のロシア軍への参加による戦況への影響

KCNA via REUTERS-Reuters

<人員不足に悩むロシア軍は、北朝鮮兵士の部隊を編成し、ウクライナ軍の越境攻撃を受けているロシア西部に投入するとウクライナのメディアが報じた>

今年8月に突如始まったウクライナによるロシア国内への越境攻撃。ロシア西部クルスク州で占領地を広げてきたウクライナ軍だが、現在ではロシア側の反撃によって4分の1ほどがロシア軍に奪還されたとの情報もある。そうしたなか、状況をさらに転換させる可能性があるのが、ロシア軍による北朝鮮人兵士による大隊の編成と前線への投入だ。

■【画像】ウクライナ越境攻撃の現在...ロシア西部クルスク州での両軍の占領地マップ

10月15日にウクライナのリガ紙は、ウクライナ軍情報筋の話を引用し、ロシアは北朝鮮の金正恩総書記が送り込んだ部隊を最新の部隊に配備すると報じた。情報筋が同紙に語ったところでは、この部隊はその後、8月6日の越境攻撃以来、ウクライナが占領しているロシア南西部での戦闘任務に従事する可能性があるという。

ロシアは現在、ウクライナ戦争で大量の兵器、弾薬、軍装備品を日々失っているだけなく、戦闘における深刻な人手不足と戦っている。兵員の補充は強制徴兵と一時金頼みの新兵調達に頼っている。

ロシア軍の衰えゆく戦力を補うための取り組みの一環として、北朝鮮の兵士たちが「ブリヤート特別大隊」を編成することになっている。ブリヤートとは、シベリア、モンゴル北部、中国にまたがる地域の先住民族であるモンゴル系民族の名称だ。

本誌はロシア国防省に連絡を取り、この件についてコメントを求めた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:トランプ関税の衝撃限定、自動車対象でも 

ビジネス

中仏、ハイレベル戦略・経済対話を今年開催へ 北京で

ビジネス

フジ・メディアHD、日枝取締役が退任へ 経営体制見

ビジネス

ECB、経済軌道維持なら追加利下げも─ラトビア中銀
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影された「謎の影」にSNS騒然...気になる正体は?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 6
    地中海は昔、海ではなかった...広大な塩原を「海」に…
  • 7
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 10
    反トランプ集会に異例の大観衆、民主党左派のヒロイ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 9
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中