ジョージア撤退を仄めかすロシア ...背景には、ウクライナ戦争を有利に進める「思惑あり」?

2008年、ジョージアに侵攻したロシア軍 URIEL SINAI/GETTY IMAGES
<紛争地のアブハジアと南オセチアと、ジョージアの和解に前向きな姿勢を示し始めたロシア。その思惑は?──>
2008年の侵攻以来ジョージアに軍を駐留させるロシアが、撤退交渉に応じるかもしれない。
ロシアのラブロフ外相は9月、ニューヨークの国連総会で、紛争地のアブハジアと南オセチアと、ジョージアとの和解に前向きな姿勢を示した。
「ジョージアの現政権は歴史的和解を望むと言っている。全当事者が不可侵を守り関係正常化に関心を持つなら、支援する用意がある」と、ラブロフは発言した。
ジョージアはアブハジアと南オセチアを占領された自国領土と見なしており、西側諸国の多くもジョージアの一部と捉えている。だがロシアは、これらを独立国家と主張する。
急速に親ロシアに傾きつつあるジョージアの現政権与党「ジョージアの夢」の幹事長で首都トビリシ市長を務めるカハ・カラーゼは、ロシアの姿勢を歓迎。「現実的な段階に進むのがいい」と話した。
ロシア軍がジョージアから撤退した場合、その戦力をウクライナに振り向ける可能性も指摘されている。

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