最新記事
事件

米民主党議員を狙った「ウジ虫テロ」発生...ホテルの朝食にウジ虫を混入、活動家の抗議行動との見方も

DNC maggots: FBI investigates the gross breakfast discovery

2024年8月24日(土)13時15分
コートニー・マッギンリー
アメリカでウジ虫をばらまく事件が発生

Courtesy WGN Investigates

<米民主党議員が滞在するホテルに身元不明の女が侵入して朝食にウジ虫を混入させた疑いがあるとし、FBIが捜査を行っている>

米民主党全国大会に参加する代議員たちが宿泊したイリノイ州シカゴのホテルで、代議員らに提供された朝食にウジ虫が混入していた疑いがあり、妨害工作の可能性もあるとしてFBIが捜査を行っている。ウジ虫を抗議活動に使用する「ウジ虫テロ」は過去にも起きており、訪米中のイスラエル首相が標的になったこともある。

■【動画】閲覧注意:ホテルのあちこちに大量のウジ虫や昆虫が...おぞましい「ウジ虫テロ事件」の現場

法執行当局は、活動家たちが自分たちの主張をアピールするためにホテルにウジ虫を持ち込んだ可能性が高いと示唆している。こうしたなか市の当局者らは、代議員らの朝食をめぐる問題について次のような声明を出した。

「複数の身元不明の女が(ノースコロンバスドライブ200番地の)建物に侵入し、食べ物が置かれていたテーブルに何らかの物体を置いた疑いがある。女たちはその後、現場を離れたとみられる。被害者1人が現場で治療を受けた。シカゴ警察が捜査を行っており、FBIシカゴ支局も捜査を支援している。現時点ではこれ以上の情報はない」

この「汚染」について、代議員たちが食事をする前に発見されたのかどうかは不明だ。

代議員らがこの「ウジ虫事件」に懸念を表明し、シカゴ市とイリノイ州の警察官たちはフェアモントホテルのロビーに集められた。

「朝食イベントで複数の人物が混乱を引き起こした」

インディアナ州の代議員でインディアナポリス地域の代表として大会に参加しているトレイシー・ボイドは、「もちろん彼らは私たちを守り、数分以内に事態を収拾してくれた」と述べた。彼女たちのグループは、この「ウジ虫事件」が原因で朝食の提供が少し遅れると言われたという。

「ホテルのスタッフとリーダーシップに感謝したい」と、ボイドは地元メディアのWGNに語った。

本誌はこの件についてシカゴ警察にコメントを求めたが、これまでに返答はない。

フェアモントホテルには、インディアナ州、ミネソタ州、オハイオ州、ミズーリ州とサウスダコタ州の民主党代議員が宿泊している。同ホテルは本誌に対して、「お客様とスタッフの安全と安心、そして健康が私たちの最優先事項です」とコメントした。

フェアモント・シカゴの広報担当であるヘイリー・ロブレスは本誌の取材に対して、「今朝、当ホテルでの民主党全国大会関連の朝食イベントで、複数の人物からなるグループが混乱を引き起こしたことが確認された」と述べ、さらにこう続けた。「法執行当局の迅速な対応に感謝している」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、米軍制服組トップ解任 指導部の大規模刷

ワールド

アングル:性的少数者がおびえるドイツ議会選、極右台

ワールド

アングル:高評価なのに「仕事できない」と解雇、米D

ビジネス

米国株式市場=3指数大幅下落、さえない経済指標で売
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    メーガン妃が「アイデンティティ危機」に直面...「必死すぎる」「迷走中」
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 8
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 9
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 10
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中