最新記事
感染症

新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は「爆発と強さ」に要警戒

2024年6月17日(月)15時15分
パンドラ・デワン(科学担当)
新型コロナ

新型コロナはまだ終わっていない ILLUSTRATION BY CORONA BOREALIS STUDIO/SHUTTERSTOCK

<新型コロナウイルスの新たな変異株「FLiRT(フラート)」がアメリカで拡大中。既存の変異株より感染力が強い可能性が指摘されている>

新型コロナウイルスの新たな変異株がアメリカで拡大中だ。今夏、感染の波が来る可能性を専門家は警告している。

新たな変異株の通称はFLiRT(フラート)。米疾病対策センター(CDC)によれば、アメリカでは5月、フラートの1種のKP.2が新型コロナ感染症例のうち最多を占めた。

6月に入ってからは新手のKP.3が流行し、その割合は25%に上っている。どちらも既存の変異株より感染力が強い可能性がある。

「現在のワクチンが対応するのは(オミクロン株の亜系統)XBB1.5だが、ある程度の交差免疫が働くはずだ」と、南オーストラリア大学のエイドリアン・エスターマン教授(生物統計学)は言う。

「(オミクロン株の亜系統)JN.1、またはフラートの1種に対応したワクチンは9月頃に入手可能になる予定で、より大きな予防効果が期待できる」

現時点では、フラートは一般的に重症化しないと指摘されているが、油断は禁物だ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国首相、輸出企業に市場多様化促す 外部環境の重大

ビジネス

独ZEW景気期待指数、4月は-14.0 ウクライナ

ビジネス

世界EV販売、3月は29%増 中国と欧州がけん引 

ワールド

中国、対米摩擦下で貿易関係の多角化表明 「壁取り払
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトランプ関税ではなく、習近平の「失策」
  • 3
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ印がある」説が話題...「インディゴチルドレン?」
  • 4
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 5
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
  • 6
    NASAが監視する直径150メートル超えの「潜在的に危険…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    シャーロット王女と「親友」の絶妙な距離感が話題に.…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 1
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 4
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    「ただ愛する男性と一緒にいたいだけ!」77歳になっ…
  • 7
    投資の神様ウォーレン・バフェットが世界株安に勝っ…
  • 8
    「吐きそうになった...」高速列車で前席のカップルが…
  • 9
    コメ不足なのに「減反」をやめようとしない理由...政治…
  • 10
    まもなく日本を襲う「身寄りのない高齢者」の爆発的…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 7
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中