「ひまわり運動」の再来...頼清徳・新総統が「3万人以上の大規模デモ発生」に触れたくない理由とは?
The Flowers Are Back
デモ参加者を駆り立てた主な要因にも変化が見られる。
17日のデモの参加者が主に訴えたのは、民進党と国民党の議員が改革法案をめぐって暴力を繰り広げたこと、とりわけ偽情報や市民防衛の専門家であり、若者の間で人気が高い民進党の沈伯洋(シェン・ポーヤン)議員が負傷したことへの怒りだ。
しかし21日のデモで聞かれた主な訴えは、改革法案の潜在的な影響への懸念と、国民党が台湾の政治的自由を中国寄りの勢力のために再び弱体化させようとしたことへの怒りだった。
17日の自然発生的なデモから21日のはるかに大規模な抗議行動までの間に、立法院での乱闘騒ぎを捉えた画像や動画がインターネット上で広まり、事態はさらに注目を集めた。頼も就任演説でこの問題に暗に触れ、与野党の融和を呼びかけた。
だが頼はその後、一連の騒動に直接には言及していない。抗議行動が民進党の仕組んだものだと思われないよう、一定の距離を置こうとしているのかもしれない。
それでも立法院での一連の衝突は、今後4年間の立法院での議論の流れを決める可能性がある。国民党と民衆党は過半数の議席を握る強みを生かし、頼政権を弱体化させる方向で法案を可決させようと試みるだろう。台湾の総統は拒否権を持たないため、民進党は憲法解釈によって改革法案を阻止したい考えを示唆している。
一連の抗議デモが今後、10年前のひまわり運動に匹敵する規模にまで広がるかどうかは分からない。しかし21日のデモが今後の流れをある程度つくったとするならば、今後4年間は政府の各部門の間で対立が繰り広げられ、主要政党がそれぞれの主張を通すためにデモを画策する未来が待っている。
From thediplomat.com
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