イランのライシ大統領墜落死で革命と神権政治の仮面をかぶった「暴力国家」に加わるさらなる嘘
EVEN WORSE
22年にロシアがウクライナに侵攻し、アメリカがロシア、イラン、中国に対する制裁を強化すると、イランはロシアや中国との連携をさらに鮮明にした。
ライシがこのような文脈でロシアや中国と距離を縮めたのは、トランプと米共和党の自滅的な鈍感さがもたらした直接的な結果であって、ライシやイランの背信から始まったわけではない。
トランプによる核合意からの離脱が戦略的な惨事を招き、より危険で分断された世界が生まれた。敵意を強めたイランは、今や核兵器を製造する能力を持ち、アメリカと敵対する2つの大国と次第に歩調を合わせている。
次期イラン大統領はこうした政策を継続すると考えられる。また、ロシアや中国と経済的・戦略的な連携を維持し、最終的に核兵器の開発を決断するかもしれない。
ライシは革命に基づく神権政治を堅固なものとし、より厳格な社会政策とより積極的な対外政策で再活性化しようとした。しかし、次期大統領は、国内で正統性と支持を破壊してきた政権の硬直さと統制を、かえって強める可能性が高い。
対外的には、代理勢力(彼らはイランに対する周囲の敵意を強め、地域戦争のリスクを高めている)を通じて、地域でさらに強硬な主張を続けるだろう。そして、ルールに基づく国際秩序に対抗して勢力圏を誇示する領土回復主義のロシアや現状を変更したい中国と、連携を強めるだろう。
イランのムッラー(宗教指導者)体制が硬化してクファール(不信心者)である西側の規範を敵視していることや、次世代の指導者候補がますます硬直化し保守化していることを考えれば、誰が次の大統領になるかはそれほど問題ではない。
革命防衛隊による支配は強まり、次の大統領はイランにとっても、ロシアと中国、退行する北朝鮮を除く地球上の全ての国にとっても、ライシより厄介な存在になる可能性が高い。
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