ロシア軍、ウクライナ北東部スムイ州に侵入 国境付近の村占領と発表

4月6日、ロシア国防省は、ロシア軍がウクライナ北東部スムイ州のバシフカ村を占領し、同地域の多数の集落でウクライナ軍を攻撃していると発表した。写真はプーチン大統領。4月4日、モスクワで代表撮影(2025年 ロイター)
[モスクワ 6日 ロイター] - ロシア国防省は6日、ロシア軍がウクライナ北東部スムイ州のバシフカ村を占領し、同地域の多数の集落でウクライナ軍を攻撃していると発表した。
ウクライナ軍は昨年8月にロシア西部クルスク州に越境攻撃を開始したが、ロシアの攻勢によりここ数カ月で大半の兵士が撤退している。
ロシアのプーチン大統領は、国境沿いに緩衝地帯を設けることを繰り返し示唆している。
ロシア国防省によると、同国軍はクルスク州スジャから国境を越えたところにあるバシフカ村を占領。スムイ州の他の12地点でウクライナ軍を攻撃した。
ウクライナ当局はロシア側の発表を否定した。ウクライナ国家安全保障防衛会議のアンドリー・コバレンコ氏は「きょう現在、ロシア軍はスムイ州のバシフカを支配していない。敵は攻撃部隊を率いて突入し、足場を固めるために地下室を探しているが、打ち破られつつある」と、メッセージアプリのテレグラムで述べた。
ロシア国防省はまた、クルスク州ゴルナル、グエボ、オレシュニャのロシア人居住区でウクライナ軍を撃退したと発表した。
ウクライナ軍と密接な関係を持ち戦闘映像の分析や前線地図の提供を行っている団体「ディープステート」の地図では、ウクライナが支配するロシアの領土は約63平方キロメートルと、同国が昨年主張していた1400平方キロメートルから減少している。
また、バシフカを含む国境沿いの81平方キロメートルは「不明」と分類されている。