米コロンビア大、反イスラエルデモ参加者が建物占拠 混乱深まる

占拠された建物 Reuters
米東部ニューヨーク市のコロンビア大学で30日、パレスチナ地区ガザでの戦闘を巡りイスラエルへの抗議活動を続けている学生らが、キャンパス内の一部建物を占拠した。
デモ参加者は1960年代に学生運動の舞台となったハミルトン・ホールと呼ばれる建物を占拠。テーブルで入口をふさいだほか、腕を組んで並び、バリケードを作った。
コロンビア大の学生新聞コロンビア・スペクテイターによると、デモ参加者が建物内に侵入した数分後、ニューヨーク市警が校門前に到着。負傷者が出た場合に備え、待機しているという。
コロンビア大では先週、キャンパス内でテントを張り、抗議デモを続けていた親パレスチナ派の学生ら100人超が逮捕された。29日にはテントの撤去に応じなかった学生の停学処分を開始し、対立が激化した。
デモの影響は全米の大学に広がっており、東部イェール大では先週、抗議活動を行っていた学生約40人が逮捕された。西部カリフォルニア大学バークレー校でも学生が他大学の学生と連携してテントを設営する状況となっている。
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、「バイデン大統領はキャンパス内の建物の強制的な占拠は間違ったアプローチで、平和的な抗議活動の例ではないと確信している」とコメントした。
国内だけでなく、欧州などでも拡大している大学での抗議活動の状況をホワイトハウスは注視しているとしたものの、現時点で州兵を連邦化し、事態の対応に向かわせるかについては検討されていないとした。


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