ウクライナ軍はロシア国境から1000キロ以上離れた標的に届くドローンを手に入れた
Shahed Drone Plant Deep Inside Russia Hit by UAV: Video
ウクライナのドローン攻撃に遭ったロシア西部タタールスタン共和国エラブガ(4月2日) Ostorozhno Novosti/Handout via REUTERS
<ロシアがウクライナ国境から遠く離れたタタールスタンに作ったドローン工場も、ウクライナからの攻撃から逃れられない>
ウクライナ国境から1000キロ以上離れたロシアのタタールスタン共和国にある工業地帯がドローン攻撃され、自爆型ドローン「シャヘド」の製造工場が攻撃されたと報道されている。
タタールスタン共和国ルスタム・ミンニハノフ首長の報道官は4月2日、テレグラムで、「タタールスタン共和国エラブガとニジネカムスクの工場を標的にしたドローン攻撃があった」と述べた。
「深刻な被害はなく、工場での作業にも影響はなかった」。ただし、「残念ながら、エラブガでは負傷者が出た」。
複数のロシア語テレグラム・チャンネルで共有されたこの動画には、ドローンがエラブガの工場に突入し、大きな爆発を起こす瞬間とみられる映像が映っている。
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ロシア国営タス通信によれば、十代の2人を含む6人が負傷したようだ。
ドイツのシンクタンク、ヨーロッパ・レジリエンス・イニシアティブ・センターの創設者セルゲイ・スムレニーはX(旧ツイッター)で、「ロシアの支配下にあるタタールスタンのエラブガで今日、奇妙な爆発が起きた」と述べた。「エラブガは、ウクライナから1200キロ離れており、ドローンの製造も行っているとされる『ハイテクゾーン』が存在する」
進化したウクライナドローン
ウクライナ内務省の顧問だったアントン・ゲラシチェンコはこの動画をXで共有し、攻撃が起きた地域には「イラン生まれのドローン、シャヘドの組立工場」があると述べた。
ウクライナは、この攻撃への関与を認めていない。ただし、デジタルトランスフォーメーション担当相のミハイロ・フェードロフは4月1日、ドイツ紙ディ・ヴェルトのインタビューで、ウクライナ軍は1000キロ以上離れた標的を攻撃できるドローンを所有していると述べた。
「ロシアの石油精製所を攻撃したドローンのほとんどは射程700〜1000キロだが、今は1000キロ以上のモデルがある」
ロシアの独立系報道機関モスクワ・タイムズによれば、ロシアは2023年、タタールスタン共和国の工場でシャヘドの生産を開始したという。2023年秋には月間約200機が生産された、とモスクワ・タイムズは伝えている。
ウクライナが2023年12月に発表したように、ロシアが過去22カ月でウクライナ戦争に投入したシャヘドは3700機以上と、ロシアはこのドローンを多用している。
ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領は、ロシアはシャヘドを使った攻撃でウクライナを「疲弊」させようと目論んでいると述べている。ロシアによるシャヘドの使用は、2022年9月13日に初めて報告された。それ以来ロシアは、ウクライナの首都キーウや全国の重要インフラを攻撃するため、シャヘドを利用している。
(翻訳:ガリレオ)