バイデン政権のもとで息を吹き返すアメリカの「労働運動」...国民の67%が「組合を支持」する理由とは?
THE UNION FIGHT
トランプ支持の組合員も
AFL-CIOは今年の大統領選にこれまで以上に関与を深めると、シューラーは本誌に語っている。「私たちの政治プログラムは365日、年中無休で運営されるようになった。現場で働く人たちに、どんなときでも、すぐにアプローチできる。それが私たちの秘密兵器だ。アリゾナ州やネバダ州では実際にそうした対応が始まっている」
労働運動と民主党は戦場の地図を共有している。アリゾナやジョージアなど、組合が将来の雇用を組織化したいと考えている州は、20年のバイデン政権樹立を後押しした。こうした戦略は共和党や組合反対派も認識している。
バイデンがミシガン州でUAWのピケに参加した翌日に、トランプが同州の非組合系の自動車部品工場を訪問したことは、共和党の最有力候補が工場労働者の有権者にも依然として力強くアピールしている証しだとミックスは言う。「彼(トランプ)が一般組合員に対する訴求力を失っているとは思わない。彼のメッセージは支持されている」
それでも出口調査によると、バイデンは前回の大統領選で、組合世帯の有権者の間でトランプに16ポイントの差をつけた。この結果を再び勝ち取るためには、典型的な一般組合員だけでなく、組織労働者の将来を担う若くて進歩的な活動家も動員する必要があると、コンサルタントのケイト・スウィーニーは言う。
「民主党の未来は労働運動と絡み合っている。ジョー・バイデンがピケラインを歩いている姿は、その最大の象徴だ」
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