「一線を越えた」北朝鮮の挑発を中国が黙認する謎
Nuclear Rumblings
北朝鮮が7回目の核実験の準備を終えたと報じられてから、既に1年が過ぎた。
今年4月には在韓米軍司令官のポール・ラカメラ大将が、北朝鮮は次の核実験に向けた技術的な準備を完了しており、後は金正恩総(キム・ジョンウン)書記の決断を待つだけだと述べた。
次の実験で核弾頭の小型化に成功すれば、ICBMだけでなく戦術核弾頭の開発も加速させることができる。
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中国東北部が核汚染?
核兵器の使用に関する北朝鮮の意欲も、懸念されるレベルにまで高まっている。北朝鮮は昨年9月に核使用の政策を法令化し、核による先制攻撃を行う条件などを明記した。
この法令には、金正恩をはじめとする国家の指導部が危険にさらされたと見なされる場合には、核が自動的に使用されると定められている。
このケースで特に警戒すべきなのは、核兵器が誤解や誤った判断によって使用される可能性があることだ。
近隣諸国にしてみれば、意思決定構造が閉鎖的な北朝鮮が核兵器を保有していることは、とてつもなく大きな安全保障上の脅威となる。この問題について、最も大きな声を上げるべきなのが中国だ。
アメリカと比べても、中国は北朝鮮の核兵器開発から直接的な影響を受ける可能性がはるかに高い。北朝鮮がロシアとの軍事協力を模索している今、中国は対北朝鮮戦略の見直しを早急に行うべきだろう。
日米韓など地域の大国は北朝鮮の脅威を排除し、ぜひとも北東アジアから安全保障上の脅威をなくしたい。だが中国は北朝鮮の核開発を気に留めず、北東アジアを危険区域に変えるという戦略的な過ちを犯している。
中国にとって最も差し迫ったリスクは、多くの中国国民が放射能汚染にさらされる可能性だ。香港メディアは、北朝鮮の核実験場がある豊渓里(ブンゲリ)から約70キロの距離にある中国・吉林省で放射能レベルが上昇していると報じている。