スキーを愛するからこそ「脱炭素」に真剣に向き合う、アスリート・渡部暁斗
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2023-24年シーズンのエコパートナーの広告料は、北海道でのJ-クレジット購入に充てる予定だという渡部さん。北海道は2023年の夏、今までにない猛暑に見舞われ、各地で統計開始以来の最高気温を記録するなど、たびたび異常気象に見舞われました。
「北海道には妻の実家があり、トレーニングのためバックカントリーで旭岳を滑ることもあるので、僕にとっては第2の故郷。思い入れが強い土地ということもあり、今回は北海道の旭岳と羊蹄山付近の森林整備を行う『キキタの森プロジェクト』に協力させていただく予定です」
一歩踏み込んだ情報収集をすると、今まで見えなかったものが見えてくる
環境問題に対して実直に向き合っている渡部さんに、普段の生活の中で気を付けていることを訊いてみました。
「マイボトルを持つ、買い物にはマイバッグを持参するなど、正直、皆さんがされているのと同じようなことをしています。あと、自分のカーボンフットプリントを調べた時に、輸送に対しての二酸化炭素排出量が想像以上に多かったので、なるべく地産地消を意識して、地元の生産物を買うようにしています」
輸送距離が短い食材を選ぶことは環境にやさしい行為だとわかったのも、自身のカーボンフットプリントを調べた結果だと、渡部さんは語ります。
「ですから、みなさんもまずは環境問題について調べてみることをおすすめします。一歩踏み込んだ情報収集を意識すると、今まで見えていなかったものが見えることがありますから。自分のカーボンフットプリントを調べてみるのも良いですし、情報収集や勉強をしようという気持ちを持つことも、環境問題と向き合うきっかけになるのではないかと思います」
最後に、環境への変化を肌で感じてきた渡部さんご自身は、どのような人が"エコジン(エコロジー+人)"であると考えているのでしょうか。
「今の時代は『エコジン』であることが当たり前になりつつあるのかなと思います。もちろん子どもたちも同様で、小さいうちからそういう意識があると将来は明るいですよね。地球上すべての人がエコジン。それが人間としてのあるべき姿になっていくと思いますし、そうなることを願っています」
渡部暁斗(わたべ あきと)
1988年生まれ、長野県・白馬村出身。スキー選手(ノルディック複合)。早稲田大学スポーツ科学部卒。2006年、白馬高校在学中にトリノオリンピックに出場。2009年、世界選手権団体戦で金メダルを獲得。オリンピック個人戦では複合種目で史上初となる、ソチ、平昌、北京と三大会連続でメダル獲得。ワールドカップ2017-2018シーズンでは個人総合優勝を果たす。
【 関連リンク 】
・環境省地球温暖化対策資料:J-クレジット制度及びカーボン・オフセットについて
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset.html
・カーボンフットプリントガイドライン
https://www.env.go.jp/content/000124386.pdf
・国連二酸化炭素排出量計算ツール(英語版)
https://offset.climateneutralnow.org/footprintcalc
www.env.go.jp/guide/info/ecojin/index.html
環境省発信のエコ・マガジン「ecojin(エコジン)」。環境のことを考える人がひとりでも多くなることを目指し、脱炭素、気候変動、リサイクル・省資源、食品ロス、自然環境、生物多様性、復興などをテーマにしたコンテンツや、エコジン(エコ人)へのインタビュー記事を掲載している。