公約は「ペソ」から「ドル」へ通貨変更...「究極のポピュリスト」がアルゼンチン大統領になるのか?
型破りなミレイの野心はどこまで本気? MATIAS BAGLIETTOーREUTERS
<3桁のインフレと経済危機に見舞われたアルゼンチンの経済対策が「ドル化」...? 大統領候補者の中で首位を走るハビエル・ミレイだが...>
10月22日に大統領選の投開票が行われる南米アルゼンチンは、瀕死の経済と同国の未来をどの指導者に託すのか。
3桁のインフレと経済危機に見舞われたアルゼンチンで、候補者のうち首位を走るのは経済学者でポピュリストのハビエル・ミレイだ。彼の公約は、中央銀行を廃止し通貨をペソからドルに変えるというもの。8月の予備選でトップに立つと、国民の間でドルを高値で買う動きが加速した。
だがこの「ドル化」の実現可能性は、国内外から疑問視されている。そんななか、10月初めの候補者討論会でミレイがドル化に言及しなかったことで、どれほどその野心を実現させるつもりなのか、有権者の間で不透明感が漂う結果となった。ドル化については、ミレイの経済チームでも意見が割れているという。
22日の大統領選で過半数を得票した候補がいなければ、上位2候補による11月19日の決選投票にもつれ込む。型破りな経済政策の行く末を世界が注視している。