DJ SODAが衝撃告白「6歳の時、性暴力を受けた。なぜセクハラ被害者に原因追及をするのか?」
香港でのプレイ後にファンのスマホでセルフィーを一緒に撮影するDJ SODA DJ SODA OFFICIAL / YouTube
<彼女が望んでいたものとは違う形で名前が知られるようになったが──>
8月13日に大阪で行われた野外音楽フェスでセクハラ被害を受けた韓国の女性DJ SODAをめぐって、ワイドショーやネットでの議論が続いている。
そんななか、DJ SODA自身が事件が発生した野外音楽フェスの運営会社との連名で声明をSNSに投稿、事件に関連してSNSのコメントなどで2次被害ともいえる誹謗中傷が続いていることへの悔しさを綴る一方、セクハラ被害について告発することへの思いを語った。
大阪の野外フェスで起きた事件
事件は8月11〜13日まで大阪・泉南りんくう公園で開催された野外音楽フェス「ミュージックサーカス'23」で、DJ SODAが参加した13日に発生した。
DJ SODAは、自分の公演が終わると、いつも彼女がやっているようにファンとコミュニケーションしようとステージ前のスタンディング席で近くへやってきたとき、「いつものようにファンの方々に近づいた時、数人が突然私の胸を触ってくるというセクハラを受けました」。
彼女は「DJをしてから10年立ちますが公演中にこんなことをされたことは人生で初めてです。(原文ママ)」として、「こんなことをされたことにとても戸惑って信じられないし、もう舞台の下や前の方に行ってファンの皆さんに近寄りがたいと思っています...」とSNSに投稿した。
この事件は日本はもちろん、韓国でも大きく取り上げられ、野外音楽フェスの運営会社TyrHard Japanが21日に不同意わいせつと暴行の容疑で男性2人と女性1人を容疑者不詳のまま告発状を提出。2人の男性についてはその日のうちに警察に出頭し、任意の取り調べに対して「大変申し訳ない」「酒を飲み、その勢いで近づいた」「軽い気持ちでやった」と供述したという。一方で、大阪府警は女性についても捜査を続けている。
ネットで渦巻く批判にDJ SODAは......
こうした流れの中で、ネットを中心に被害を受けたDJ SODAへ誹謗中傷ともいえる批判が続いている。「露出の激しい服を着ている方が問題」「触られたくないなら近づくな」「警備体制に問題がある」......。
こうした状況に対してDJ SODAがフェスの運営会社TyrHard Japanとの連名の声明を画像でSNSに投稿。それに添えた文章で、性暴力被害を告発した理由を告白した。
そのなかでDJ SODAは「私が6歳の時、両親は共働きで家に1人でいた私は強盗に性暴力を受けた。その時の私は両親が傷つくのではないかと、強盗が入ろうとしたがドアが開かなかったと嘘をついた。その時の衝撃で場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)にかかり、今までこの事実を誰にも話さず、隠しながら生きてきた」と告白。さらに「2018年韓国のスペクトラムフェスティバルに遊びに行った際にVIPにいたとある男性にセクハラを受けた。人生を生きながら何度もセクハラや性的発言の被害を受けてきて、私はこういうことが起きても何事もなかったかのように隠して生きなければならないと思った」と悔しさをにじませた。
一方で、「しかしもうこれ以上逃げたり隠れたりしない。これを無視することはまた別の人が被害者にならざるを得ないからだ。今回の出来事で今後の日本での活動の際には支障をきたすし、フェスティバル側に嫌われて仕事が入らなくなるのではないかという心配もした。しかし光栄にもミュージックサーカス主催側から全ての支援をしていただけると約束をしていただき、Tryhardにこの事件の全てを委ね任せることにした」と加害者を告発にいたった経緯を説明した。
さらにDJ SODAは自分に対する2次的加害についても触れて「服装と性犯罪の被害は絶対に関係がないので、絶対に被害者を問題と考えて責任転嫁してはいけない。原因は露出が多いセクシーな服装ではなく加害者である。原因を被害者に間違いを向けるこの社会が非常に悲しい」と述べた。
そしてコメントの最後を次のような言葉で締めくくっている。
「このような中でも理解してくれる人も多いことも分かったし、私を応援してくれる方や、今回の件で力になったと被害者達からのメッセージもたくさん受けた。
私の小さな声が被害者に少しでも力になればと思う。私みたいな人がこういう方法でも少しでも声を出せばいつか社会の認識が少しでも変わるのではないか」