最新記事
農業

国連、ロシア離脱の黒海経由ウクライナ産穀物輸出巡り複数案を提示か

2023年7月19日(水)11時47分
ロイター
ウクライナ・オデーサ地方の大麦畑

国連は、ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出に関する合意の履行を停止したことを受け、ウクライナとロシアの穀物や肥料を世界市場に供給するための案が示されていると明らかにした。ウクライナ・オデーサ地方の大麦畑で6月撮影(2023年 ロイター/Igor Tkachenko)

国連は18日、ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出に関する合意の履行を停止したことを受け、ウクライナとロシアの穀物や肥料を世界市場に供給するための案が示されていると明らかにした。

ロシアは前日に穀物合意の履行停止を発表。これにより安全な航行の保証が取り消されたほか、国連とロシアの間で結ばれたロシアの食料と肥料の輸出支援に関する合意も停止された。

 
 
 
 

国連のデュジャリック報道官は、グテレス事務総長が「ウクライナの穀物とロシアの穀物や肥料が世界市場に確実に供給されるよう、あらゆる可能性を模索する」と記者団に説明。「複数のアイデアが浮上している」と述べた。詳細は明らかにしなかった。

ウクライナのクレバ外相は、黒海穀物合意の代替策を見つける必要があるとし「現在、非常に活発な議論が行われている」と語った。

欧州連合(EU)は18日、道路と鉄道でのウクライナ産穀物輸送拡大を目指していると明らかにした。

ただ、クレバ氏は欧州経由の輸出は、黒海経由の不足分を補えないと指摘。黒海経由の輸出を再開させるためには既存の枠組みで継続するか、新たなモデルを作るかのどちらかが焦点になるとした。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

自動車
DEFENDERの日本縦断旅がついに最終章! 本土最南端へ──歴史と絶景が織りなす5日間
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、洋上風力発電権益の49%

ワールド

米FDAワクチン部門トップがケネディ長官批判し辞任

ワールド

韓国憲法裁判所、尹大統領の弾劾巡り4日に判断

ワールド

米通貨監督庁、気候リスク指針を撤回 銀行に「負担大
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 9
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中