国連、ロシア離脱の黒海経由ウクライナ産穀物輸出巡り複数案を提示か
国連は、ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出に関する合意の履行を停止したことを受け、ウクライナとロシアの穀物や肥料を世界市場に供給するための案が示されていると明らかにした。ウクライナ・オデーサ地方の大麦畑で6月撮影(2023年 ロイター/Igor Tkachenko)
国連は18日、ロシアが黒海経由のウクライナ産穀物輸出に関する合意の履行を停止したことを受け、ウクライナとロシアの穀物や肥料を世界市場に供給するための案が示されていると明らかにした。
ロシアは前日に穀物合意の履行停止を発表。これにより安全な航行の保証が取り消されたほか、国連とロシアの間で結ばれたロシアの食料と肥料の輸出支援に関する合意も停止された。
国連のデュジャリック報道官は、グテレス事務総長が「ウクライナの穀物とロシアの穀物や肥料が世界市場に確実に供給されるよう、あらゆる可能性を模索する」と記者団に説明。「複数のアイデアが浮上している」と述べた。詳細は明らかにしなかった。
ウクライナのクレバ外相は、黒海穀物合意の代替策を見つける必要があるとし「現在、非常に活発な議論が行われている」と語った。
欧州連合(EU)は18日、道路と鉄道でのウクライナ産穀物輸送拡大を目指していると明らかにした。
ただ、クレバ氏は欧州経由の輸出は、黒海経由の不足分を補えないと指摘。黒海経由の輸出を再開させるためには既存の枠組みで継続するか、新たなモデルを作るかのどちらかが焦点になるとした。