「もうとどまるのは嫌だ」オレゴンとアイダホで州境紛争勃発...その驚きの原因
アイダホ州とオレゴン州 Alexander Lukatskiy-Shutterstock
<陸部の住民の多くがアイダホ州への帰属を希望>
アメリカ北西部のアイダホ州とオレゴン州の間で、突然の「州境紛争」が勃発した。
【動画】「とどまるのは嫌だ」アイダホ州への帰属を希望...オレゴン州の保守派たち、驚きの見解
オレゴン州の東側、つまり内陸部の住民の多くがアイダホ州への帰属を希望し始め、これを受けてアイダホ州側がこの地域を編入する「大アイダホ構想」をぶち上げたのだ。
背景にあるのは、オレゴン州内の政治的な左右対立だ。トランプ前政権時代に、黒人の人権擁護運動が州内最大都市ポートランドで激しいデモに発展するなど、オレゴン州の太平洋岸の気質は極めてリベラルだ。
ところが、内陸部の保守派はこれが気に入らない。ポートランドでは左派のデモ隊に右派が暴力を振るう事件も起きていたが、右派としては「もうオレゴン州にとどまるのは嫌だ」ということらしい。
具体的には3つの理由がある。1つは、銃規制の厳しいオレゴン州法から離脱したいこと。2つ目はマリフアナ解禁への反発。3つ目はホームレス保護法への反対で、いずれもその根本にはイデオロギー対立がある。
オレゴン州の議会や裁判所は東部の離脱に反対しているので、実際の編入手続きは難航しそうだ。だが、左右の分断が州境紛争に発展していることは間違いない。