最新記事
トランプ

34件もの罪状を抱えた、トランプ訴追劇場の今後の行方は?

Trump Indicted in NY

2023年4月6日(木)15時26分
マーク・ジョセフ・スターン

本当に面倒なのは別の要因だ。まずは被告人が前大統領で、しかもホワイトハウスの「奪還」を目指しているという特殊事情。元ポルノ女優への口止め料(それ自体は犯罪にならない)が、なぜ結果として重罪になるのかを一言で説明するのは難しい。なにしろ複雑で奇怪な事件だ。

共和党がそこに付け込んで、検察側の主張を政治的動機に基づく不当なものと決め付け、国民の理解を混乱させる可能性は十分にある。

実を言うと、本件に比べたら21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃や機密文書の持ち出し、ジョージア州での選挙妨害といった疑惑のほうがトランプ絡みの問題としてはずっと単純だ。

今回の起訴は一連の疑惑の捜査に当たる別の検事たちの背中を押し、訴追に踏み切らせるきっかけとなり得る。そうなればブラッグの勇気は歴史に残る。たとえ裁判で勝てなくても。

©2023 The Slate Group

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

日本企業、トランプ氏関税に懸念 十倉経団連会長「甚

ワールド

中国、麻薬対策で米と協力継続の用意 外務省が声明発

ビジネス

ユーロ圏インフレ率、大幅な2%割れに警戒を=ポルト

ビジネス

石破首相がバイデン米大統領に書簡、日鉄のUSスチー
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 4
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    テイラー・スウィフトの脚は、なぜあんなに光ってい…
  • 7
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 8
    早送りしても手がピクリとも動かない!? ── 新型ミサ…
  • 9
    バルト海の海底ケーブル切断は中国船の破壊工作か
  • 10
    日本株は次の「起爆剤」8兆円の行方に関心...エヌビ…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 9
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 10
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中