ロシアのミグ31戦闘機が空中で炎上し劇的にノーズダイブ!
Russian Military Jet Blows Up Mid-Flight, Crashes Into Lake
米空軍の元大佐で戦闘機乗りだったリー・エリスは本誌のメール取材に応じ、軍のパイロットは「常に生死の瀬戸際にいる」ので、瞬時に的確な判断をする能力が求められると説明した。
エリスは今回のような事故を2度経験したという。1度目は片方のエンジンが停止し、もう片方も加速できなくなったが、ぎりぎりの出力でどうにか緊急着陸できた。2度目は戦闘中で、敵の攻撃を受けて機体が爆発。緊急脱出で九死に一生を得た。
「一瞬で生死が決まる。緊急着陸か墜落か緊急脱出か、コンマ数秒で判断しなければならない」と、エリスは述べる。「それは戦闘機乗りの最も重要な能力の1つだ。瞬時に冷静な状況判断をし、賢明な選択をする。どうやら(ミグに乗っていた)2人は正しい判断ができたようだ。今夜は仲間と家族が彼らの無事を祝っているだろう」
ロシア軍は、ウクライナとの国境付近にミグ31を常駐させていない。だが戦闘地域の交通事情を伝えているオンラインの自動車情報誌「ザ・ドライブ」によれば、昨年2月のウクライナ侵攻開始後に国境付近にミグの拠点として臨時基地を設けたようだ。
嫌がらせ飛行を繰り返すロシア
ミグの主な用途は迎撃だが、極超音速の空対地弾道ミサイル「キンジャール」の発射にも使え、2022年の3月と4月にロシアがウクライナの制空権を奪うために行ったミサイル攻撃でも使用された(ロシア政府はウクライナ西部の軍事施設破壊のためにキンジャールを発射したと発表)。
さらに、英王立統合軍事研究所(RUSI)の報告書によれば、ミグ31は空から偵察を行うウクライナ軍機を多数、射程距離の長い空対空ミサイルR-31で撃墜しているという。
4月26日には、バルト海上空の国際空域でドイツ軍とイギリス軍の戦闘機がロシア軍の偵察機をインターセプトしたとのニュースも伝えられた。
インターセプトされたロシア軍機は、スホーイSu27戦闘機2機とイリューシャンIl20情報収集機1機。ロシア軍機はバルト3国やノルウェー上空などに度々飛来している。