新型コロナウイルス、感染の犯人は武漢・海鮮市場のタヌキか
中国の科学者らが一時的に公開した新型コロナウイルス感染拡大初期のデータから、ウイルスがタヌキを介して人間に広がった可能性を示す情報などが得られたと、国際的な研究者チームが3月20日発表した。写真は2020年3月、武漢で海鮮市場の消毒作業にあたる作業員ら。cnsphoto より(2023年 ロイター)
中国の科学者らが一時的に公開した新型コロナウイルス感染拡大初期のデータから、ウイルスがタヌキを介して人間に広がった可能性を示す情報などが得られたと、国際的な研究者チームが20日発表した。この内容が先週メディアにリークされたのを受け、査読前の論文である「プレプリント」で公表した。
元となるデータは2020年に武漢の「華南海鮮卸売市場」で採取された検体に基づく遺伝子情報。中国疾病予防コントロールセンター(CDC)が感染症の国際データベース「GISAID」に一時登録したが、11日時点でアクセスできなくなっている。
チームによると、データを分析した結果、タヌキその他の動物が市場におり、新型コロナに感染した可能性が示された。プレプリントは「華南海鮮卸売市場が新型コロナウイルスの波及地点であり、パンデミックの震源地だったと特定する証拠が新たに加わった」としている。
GISADはデータについて、更新される間「一時的に見えなくなって」おり、これは通常の慣行だと説明した。
世界保健機関(WHO)は中国に対し、新型コロナの起源に関する全てのデータの公開を求めている。