ウクライナのGDPは35%減少──侵攻開始から1年、被害規模は?
2022年4月、ポーランド・プシェミシルに到着したウクライナからの難民 Hannah Mckay-REUTERS
<ロシアの被害の大きさが伝えられるが、ウクライナが負った傷も大きい。GDPや被害者数だけでなく、人口の3分の1が故郷を離れざるを得ないという「人的資源」の問題も>
侵攻開始から1年、ロシア陣営に誤算があったことは間違いないが、ウクライナ側が負った傷も決して小さくない。
ハーバード大学ベルファー科学・国際関係研究所が2月23日に発表した報告書によれば、ロシアはこの1年でウクライナの国土の11%を新たに占領し、現在は5分の1近くを支配下に置く。
ウクライナのGDPは35%減少し、エネルギーインフラの40%が破壊されたか、占領下にある。
ウクライナ兵の死傷者はロシア側とほぼ同じ13万人以上で、民間人も7000人以上が殺害された。また、人口の3分の1近い1340万人が故郷を離れ、800万人が国外に避難している。
35%
ウクライナのGDPの減少率
40%
破壊・占領されたエネルギーインフラの割合
13万人以上
ウクライナ兵の死傷者数
1340万人
故郷を離れたウクライナ人の数